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〜Dサポートネットワークの発足にあたって〜

 2010年5月5日、晴れ渡る青空の下の京都市宝ヶ池球技場で、同志社ラグビーが新たな100年に向けての第一歩を踏み出しました。
 千二百年もの悠久の歴史を持つ京都は、よそ者に対して敷居が高いと評される反面、進取の気風が根付き、古くから若者がその限りない可能性を試すには絶好の町でした。そしてたとえその結果がどうであろうとも、驚くほど寛容でおおらかな精神でもって、若者を温かく包んでくれるのです。
 同志社ラグビーも同様に、京都の町で見守られ、育まれてまいりました。100年そのときどきの学生と指導者のラグビーに懸ける純粋な情熱が、自由自律を尊ぶ同志社建学精神と進取の気風を尊ぶ京都の町文化を滋養にして同志社ラグビーを成長させ、一つのスポーツ文化にまで高めてきたように感じます。
 同志社ラグビーは、日本ラグビー界にあって常に異彩を放ちながら「Something Defferent」としての存在感を示し続けてきました。この100年において2度の黄金期を実現するという栄誉に浴するとともに、多くの先人たちの思いがそれぞれ一本の糸としてジャージに織り込まれ、同志社ラグビーの象徴である紺グレに脈々と継承されていることを誇りに思います。

 昨年来、同志社ラグビーを愛する有志が集まり、ファンの立場から支援や貢献の可能性を探ってまいりました。そして「同志社ラグビーのサポーターとして、我々なりに貢献しうる道があるのではないか」という強い思いを抱き、エンカレッジメント組織として、Dサポートネットワークを発足させることにいたしました。
 Dサポートネットワーク(DSN)を一言でいえば、市民ファンによるインターネットメディアです。
 学生メディアとしてお馴染みの同志社アトムWeb、その同志社ラグビー情報に特化した市民版のようなものです。現役部員の活躍を中心として、部の歴史を掘り下げたり、部に関して公開できる情報など同志社ラグビーに関わる様々な情報提供の場として、あらゆる可能性を模索していきたいと考えています。
 これまでから多くの方々や組織が、同志社ラグビーを支えるために寝食を忘れてご尽力されてきました。しかしながらその尊い努力も、それらが一つの方向に結集され、大きなうねりとして発現されなければ、優れた成果を望むことはできない筈です。我々はインターネットを介する人的ネットワークの構築により、その架け橋の一つになりたいと考えています。
 課題は多くありますが、同志社ラグビーをモチーフとして、ファンをはじめあらゆる組織や階層の枠を超えて、一体感が共有できるようなプラットフォームが完成できれば、これに勝る喜びはありません。そしてそれは将来的には、単なるネットワークに止まらない、同志社ラグビーに対する人的・物的支援に繋がる可能性も有しています。

 年齢を重ねた今、時に自らを振り返って、遠くの時間に思いを巡らせることがあります。学生時代に自分たちがどのようなことを考え、悩み、苦しみ、生き抜いていたか、封印した扉を開いて記憶の彼方を探ることがあるのです。
 そして目の前でラグビーに対して懸命に情熱を傾ける選手達の姿に触れるとき、たとえ人間的にはまだ未熟な若者であるとしても、ある種畏敬の念を覚えることさえあります。
 そんな彼らや彼らを支えるスタッフに対して、つねに敬意と感謝の気持ちを忘れずに我々は応援していきたいと考えています。
 これがDSNの基本的なスタンスであり、応援の原点でもあるのです。

 同志社ラグビーというキーワードで結ばれたネットワークに多くの方が参集していただくことにより、この輪が年輪のように年々拡がりを生み出し、やがて大木にまで成長できるよう、皆さまのご理解とご協力をお願いします。

2010年11月11日  Dサポートネットワーク一同

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